赤ちゃんが欲しいと活動することを妊活といいます。この妊活という言葉は、TVや雑誌で取り上げられることも多いですが、具体的には何をすればいいのか、意外と知られていませんよね。
そこで今回は、妊娠を希望する女性が実践したい、妊活の内容や妊活を始めるタイミングについて、詳しく解説します。妊活は、身近な生活習慣から始めていきましょう。
妊活とは?
妊活とは、体と妊娠の仕組みを正しく理解するとともに自分自身の体の状態を知り、妊娠するために体を整えたり、生活習慣を変えたりする活動のことです。妊活は、妊娠を望む女性だけでなく、パートナーも協力して参加する必要があります。
妊活が必要な理由
妊活が必要な理由は、日本人の平均的な結婚年齢の高まりとともに、女性の妊娠年齢が高くなっていることがあげられます。現在、5人に1人が35歳以上で第1子を出産する、高齢出産といわれます。
人間の体は平均寿命が伸びているものの、自然妊娠においては20歳代~35歳までが最適とされ、年齢を重ねるごとに妊娠をする確率は減ってきます。また、高齢出産には流産やダウン症などのリスクが高まるため、胎児や母体への影響も考えて、早めに妊活を始める女性が増えているようです。
妊活はいつから始めるといいの?
妊活を始めるタイミングは、もちろん赤ちゃんを望んだときです。しかし、今すぐではなくても将来的に子供がほしいと考えている方でも、年齢による体の変化を理解して、妊娠を希望したときに、思い通りに妊娠ができるよう、早い時期から妊娠しやすい体を作る妊活は重要です。
妊活のために実践したいこと
妊活を始めようと決めたら、妊娠ができる体を作るために、どのようなことをすればいいのでしょうか。具体的に実践したいことは、次のような方法です。
1. 基礎体温を記録する
妊活の基本は、基礎体温を毎日測って記録をつけることです。基礎体温からは、排卵日や排卵が正しく行えているのか、体の状態と妊娠しやすいタイミングを知ることができます。
2. 体を冷やさない
妊娠しやすい体を作るためには、体を冷やさないことが大切です。体の冷えは血流障害を引き起こし、子宮や卵巣の働きを低下させて、ホルモンバランスの乱れを招きます。体の冷えを防ぐためには、エアコンの温度や服装に注意して、体を冷やす食事は避けるようにしましょう。
3. 葉酸を摂取する
葉酸は、妊娠の予定日の1か月前から飲み始めたい栄養素です。葉酸は、体の基礎となる細胞分裂に重要な働きがあり、妊娠前から妊娠初期に摂取することで、赤ちゃんの先天異常のリスクを軽減する効果が期待できます。
葉酸は水溶性ビタミンの性質上、熱や水に弱いことから、妊活中は食品と葉酸サプリを組み合わせて摂取することが厚生労働省からも推奨されています。
4. バランスの取れた食生活
栄養バランスが悪く偏った食生活は、女性ホルモンのバランスを崩すことにつながります。妊娠には健康な体が基本ですので、インスタントやファーストフードなどの食品は控えて、バランスの良い食生活に改善しましょう。
5. 適度な運動習慣
適度な運動習慣を始めることは、血行促進につながり体の冷えの改善やホルモンバランスを整えることができます。また、運動にはリフレッシュ効果があるため、ストレス解消もできますので、自律神経の安定にもつながります。
6. ストレスを溜めない
妊活中は、希望どおり妊娠ができないことで、不安やストレスを溜めてしまいがちです。ストレスは自律神経のバランスを乱し、女性ホルモンの分泌にも影響をあたえますので、日頃からストレスを溜めないように過ごすことも、大切な妊活の一つです。
7. 夜は十分な睡眠をとる
睡眠不足が続くと、女性ホルモンの量を管理している視床下部の機能が低下してしまいます。妊娠しやすい体を作るためには、女性ホルモンがバランスよく分泌され、排卵が行われることが大事ですので、夜はしっかり眠るようにしましょう。
8. 定期的に病院を受診する
子宮筋腫や子宮内膜症などが隠されている場合は、妊娠を難しくさせます。定期的に、産婦人科で健康診断を受けることは、体の不調や病気を防いで妊活をサポートします。
妊娠をしやすいタイミング
基礎体温や生活習慣の見直しで妊娠しやすい体作りをしたうえで、次に重要なことが性交のタイミングです。射精された精子は2~3日生き続けますが、卵子の寿命は約24時間ですので、妊娠をするためには排卵日の1~2日前から、数回にわたり性交を行いましょう。排卵日は、基礎体温や排卵検査薬を使って予測をすることができます。
妊娠しないときに考えられる理由
妊活で妊娠しやすい体を作り、排卵日に合わせて性交を行っても、妊娠が難しい場合は、排卵日の予測が合っていなかったり、生理不順で排卵が正しく行えていなかったりすることが考えれます。また、排卵障害など女性特有の病気や、無精子症など男性特有の病気が原因で、妊娠しにくいことも考えられます。
妊活を始めて、避妊をせずに性交を1年以上続けても妊娠しないときは、不妊症の可能性がありますので、専門のクリニックに相談をしてみましょう。