流産が起こるリスクはどれくらい?流産の種類と注意点

妊婦さんにとって、もっとも心配なことは流産だと思います。流産は妊娠全体の約15%に起こり、多くは妊娠初期に見られるといわれます。この記事では、流産のリスクが高い時期や年齢との関係、流産の種類について詳しく解説します。

妊娠の経過を予防するための注意点もご紹介していますので、流産の基礎知識を身につけて、もしものときに役立ててください。

妊娠の時期によって違う流産の確率

流産とは、妊娠22週未満で妊娠が継続できなくなり、赤ちゃんが亡くなることをいいます。流産は妊娠全体の約15%の確率で発生するといわれていますが、約8割は胎盤が形成される過程の妊娠12週までに起こり、初期流産や早期流産と呼ばれています。

妊娠の時期別の発生確率は、妊娠5~7週は22~44%、妊娠8~12週で34~48%、妊娠13~16週では6~9%というデータがあります。ただし、妊娠初期の流産は妊娠に気づかないうちに起こることもあるため、生理と間違うこともあり正確なデータを把握することは難しいです。流産の原因は、約60%が染色体異常によるものといわれています。

年齢が高くなるほど流産のリスクが高くなる

流産は母体の年齢によってリスクが高くなる傾向があります。年代別の割合を見てみると、妊婦さんの年齢が30代前半までは約15%、35~39歳では20%、40歳以上では40%といわれています。

年齢によって流産のリスクが高くなる背景には、加齢による卵子と精子の質の低下で染色体異常が発生することがあげられます。35歳以上の高齢出産では、流産のリスクも考え医師や家族と連携をとりながら、慎重に妊娠の経過を見守っていくことが重要です。

流産の種類と特徴とは?

流産には大きく分けると6つのタイプがあり、「妊娠が終わった状態」や「妊娠が終わる危険がある状態」など、種類によって症状の違いがあります。ここからは、流産の種類と特徴について見てみましょう。

切迫流産

切迫流産とは、流産の可能性が高い状態をいいます。切迫流産は軽症も含めると、妊婦さんの約20~30%の方が経験するといわれますが、必ずしもすべてが流産につながるわけではありません。

ただし、具体的な治療法がないため、切迫流産になった場合は安静に過ごす対処法をとることになります。切迫流産になると、下腹部の痛みや出血などの自覚症状が現れることがありますので、体の異変に気づいたら早めに病院を受診することが大切です。

稽留流産

稽留流産(けいりゅうりゅうざん)とは、受精卵や胎児が育たず死亡した状態で子宮内に留まっていることをいいます。稽留流産は自覚症状がないため、ほとんどが産婦人科の検診で判明することになります。

稽留流産が見つかると、経過を見ながら自然に外へ出てくることを待ちますが、感染症などのリスクが高い場合は、入院して子宮内除去術を受けることになります。

進行流産

進行流産とは、子宮口が開いて流産が進行している状態をいいます。進行流産になると、大量の出血とともに胎児を包んでいる膜などが数分のうちに流れて出てしまい、止めることはできません。そして、ほとんどが完全流産か不全流産となります。

完全流産

完全流産とは、子宮内の胎児や組織がすべて流れ出してしまうことをいいます。完全流産が起こると、大量出血と陣痛のような激しい腹痛をともなうことが特徴です。子宮の内容物がすべて出てしまった後は、子宮がもとの大きさに戻るために収縮が始まり、痛みを感じることがあります。

不全流産

不全流産とは、進行流産が起きたときに子宮の内容物の一部が残ってしまう状態をいいます。不全流産では、状態を見ながら残った内容物が自然に排出されることを待つこともありますが、基本的には子宮内容除去術で取り除くことになります。

化学流産

化学流産とは、受精卵が子宮内膜に着床しても長く続かない状態のことをいいます。化学流産は、病院で妊娠の判断ができない妊娠超初期に起こるため、医学的には流産と分類されていません。

妊娠検査薬などで妊娠に気づいていなければ、遅れてきた生理と間違い流産に気づかないことも多いです。化学流産が起きた後は、一時的に基礎体温の乱れが起こることもあります。

流産になったときのサインとは?

流産が起きた場合、下腹部の痛みや出血などのサインがありますが、出血は受精卵が子宮内膜に到達したときに発生する着床時出血の可能性もあるため、それだけで判断することは難しいです。

また、胎児が小さい時期では自覚症状がなく生理と間違うこともあります。もしも、つわりなど妊娠特有の症状が楽になったなど、小さなことでも体の変化に気づいたら早めに病院を受診するようにしましょう。

流産のリスクを下げるためにできること

流産の主な原因である染色体異常は、卵子や精子が作られる過程や受精の際に偶然起こるため、完全に流産を防ぐことはできません。ただし、母体の負担を減らして流産のリスクを下げることはできます。

そのためには、妊娠初期は激しい運動や性交を避けて、体に強い刺激を加えないように注意しましょう。ただし、運動不足は血流障害を起こして子宮や卵巣の機能低下を招きますので、適度に軽い運動をすることは大切です。

また、妊婦さんはアルコール、喫煙、カフェインなどの刺激物を控えることも流産の予防になります。体を冷やさないことに注意して、もしも体の異変を感じたらできるだけ早く病院を受診するようにしましょう。

参考:妊娠初期は気をつけたい流産を予防するための取り組み

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